六月に読んだ本

6/2
ハン・ガン「ギリシャ語の時間」
かなり手探りで読んだ。中動態について誰か分かりやすく教えてくれ。描写がとにかくすごいので、また読み直したい。

6/8
アンナ・カヴァン「草地は緑に輝いて」
最後の「未来は輝く」がよかった。作者が全面に出てる作品も好きだけど、こういうフィクション性が強いやつもいいなぁ。もっと読んでみたかった。

荒川洋治「詩とことば」
詩について何となく知れた気がする。欲を言えば、戦時中の詩についてもうちょっと知りたかった。

6/10
京極夏彦姑獲鳥の夏
何年ぶりかの再挑戦。前は京極堂の長台詞で挫折したけど、今回は気持ちよく読めた。成長した自分が嬉しい。何となく分かった気になることが大事だけど、理解力もっと上がってくれ。

6/15
京極夏彦魍魎の匣
うわああああという感想しか出てこない。ラストまでの勢いがすごい。全然長く感じなかったな。「姑獲鳥の夏」では(なんやコイツ…)としか思えなかった関口くんは、本作読んでるうちに段々好きになってきた。ヒロインと言われるのも分かる。早くシリーズ全部読んで、ベストワンを決めたいなぁ。

6/17
岸本佐和子編「変愛小説集 日本作家編」
長いこと気になってた本だったので、今回読めてよかった。書き下ろしって豪華だな。個人的には「男鹿」が一番好き。「深爪のトメ」は全員好き。

6/19
三津田信三「怪談のテープ起こし」
思い出すのも嫌なぐらい怖かった。構成を確かめるために再読したいけど無理だ。

6/21
澤村伊智「予言の島」
面白かったなぁとは思うけど、なんかごちゃっとした印象。扱う問題が多すぎたのかも。

6/23
吉村萬壱「臣女」
面白かった!汚い描写が本当に汚くてよかった。臣女を何に重ね合わせるか、読む人によって変わるだろうな。
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六月二十六日(土)

一昨日提出した作品に手を入れる。結末どうしたらいいんかもう分からん。お昼はケチャップライス。バターとケチャップが少なすぎてあんまり美味しくなかった。午後も引き続きパソコンカチャカチャする。それにしてもよくこんなんで褒められたな。いい気になんなよ!と自分に言いながら全体的に直す。来週中にはできるかな。夜はからあげ弁当。やっぱり5個入りにすればよかった。

あまぶんで入手したブツ

あまぶんで買った同人誌、全部読めたよ~!ということで以下感想です。

海崎たま『幻想小説集』
めっちゃ面白かった!描写とストーリーがすごい。一番好きなのは「往く春」かな。なんなんこの兄弟……!最高だ。最後の一文がとても好き。歌舞伎観に行ってみたいなぁ。詳しくなったらもっと楽しめそう。
そのあと突然のトリカラに余韻をぶち壊されつつ、「太陽の残り滓」を呆然と読んだ。面白すぎるよう。参考文献読もう。

柊らし『ポケットはゴミでいっぱい』
行間から感情が想像できるような文章がよかった。「ふるひと」と「なみだの暗渠」が印象に残ってる。

ひざのうらはやお『煤煙 ~浦安八景~』
小説中の町ってやっぱりいいなぁと思う。もっと読んでみたい。

田畑農耕地『田舎へ旅を』
あらすじのとおり、「“今ここ”への皮肉に満ちた」小説だった。「襲撃」と「異国の祝日」が好き。特に「襲撃」はあんなに短いのに、ここまで印象に残るのはすごいと思った。鮮やか。


以上です!気になった方は、尼崎文学だらけ(あまぶん)のサイトを覗いてみてください~
https://necotoco.com/amabun/21/

六月六日(日)

今日は九時に起きれたので、ただただ本を読むオンラインイベントに参加する。読んでる姿が写ってると思うと、あんまり集中できなかった。集中度合いは電車の中で読む方が上かもしれない。小学生のときやらされてた朝読書を思い出した。あのときは十五分ってあっという間だったけど、今回は結構長く感じた。他の人と一緒に読むのが苦手になってるんかな。分からんけど。
昼はカレーを食べつつ暗い旅を見る。京大生もおじさんも下宿もやばい。放送できなかった部分が見たいなと思いながら家を出る。目的のカフェに入ると一番乗りだった。そわそわしながら他の人が来るのを待つ。しばらくすると突然大所帯になった。何人かで色々話したけど、内容を思い出せない。楽しかったなという記憶だけある。
別のお客さんが来たのでお暇する。一緒のタイミングで出た人とは河原町で別れた。すごい質問責めにしてしまったけどまぁいいか。他の人ともまた会えたらいい。
電車をいくつか乗り換えて、好きな本屋に行った。軒先で別の本屋さん(?)が古本市をしてたので物色する。本を手に取って会計をお願いすると、顔を覚えてくださっていたのでぼそぼそ話す。適当な会話だな~
本屋に入ると結構混んでいたので、しゅしゅしゅっと棚を見ていく。レジで店の人と挨拶できてよかった。あの透明な仕切りがなければなぁ。店を出て軒先のノートに「黒と茶の幻想」がどれだけ最高か書く。今回は他のお客さんと話せて楽しかった。また開催してほしい。
足がいよいよ限界だなと思いながら帰る。家に着いて靴下を脱ぐと、小指から血が出ていた。もうあのパンプス駄目だ。

五月に読んだ本

5/2
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「九年目の魔法」
最高だった。また今読み返してるけど、面白さが薄れない。ややこしい設定だけど、何回か読むと理解できる部分が増える。楽しい。あとなによりリンさんが最高。時々口が悪くて、不幸体質で、少し卑怯。こんな要素が揃うことってあるんですね。最高だ。最高しか言ってないな。

5/4
吉村昭「少女架刑 吉村昭自選初期短編集」
どれも暗い。けど後味はそんなに悪くない。

5/7
残雪「黄泥街」
汚い。わけが分からない。脈絡がない。だけどするんと読める不思議な小説。こういうものを作り出す想像力はすごいと思う(語り手も作者も)。他の作品を読まないことには評価が付けられないかもしれない。

5/11
和田博文 編「月の文学館」

5/13
菅浩江「永遠の森 博物館惑星」
十代のときに読みたかった。でも他のシリーズも気になるので買おう。

5/24
千野帽子「人はなぜ物語を求めるのか」
確かに理由付けして生きてるな~と納得したけど、だから?と思ってしまった。自分の意思決定についても分からなくなったな。面白かったけどさ。

5/26
村松秀「論文捏造」

5/30
吉田亮人「しゃにむに写真家」

大津京本の市に出店してきたよ

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くらえ!これが一箱古本市だと勘違いしてた、私のシンプルなディスプレイだ!逆に目立つ!「本の市」だから一箱じゃなくてよかったんだよね……。設営むずい。
フリーペーパーの重しに乗せてたカビゴンは、小さい子に大人気でした。ちびっ子全員が「あっカビゴンや!」と指差すレベル。客寄せカビゴン

とにかく楽しかった~~~!!午前中はお客さんが全く来なくて売り上げゼロかな…と思ったけど、お昼過ぎからが本番だった。基本楽しめればそれでいい派なんですが、売り上げあるとやっぱり嬉しい。
でも未だに接客ってどうすりゃいいのか分からん。お客さんが本選んでるときに、じーっと見つめてたら気まずいですよね。話しかけるのもあれだしなぁ。私だったら静かに見たいし。まぁ今回は会釈で通したけど、次からは「らっしゃっせ~」ぐらい言おう。
16時ぐらいからは、ホホホ座山下さん司会のオークションに出たんですが、客として観戦するぶんにはめちゃめちゃ面白かったです。出品側になると、喋らなあかんし緊張するしで一気に疲れた。向いてねぇ。でもいい経験になりました。場を盛り上げられる人ってすごいね!

大体の時間は、隣の方と喋ったり、ふらふらしたり、古本市あるあるを考えたりしてました。左隣の方も右隣の方も面白い人だったので退屈しなかったです。またどこかでお会いできたらいいな~
ああ、一日経っても腕の筋肉痛がまだ治らない。体力付けてまた参戦します。次は涼しい時期がいいなぁ。

五月二十三日(日)

ずっとグループ通話で話してた人と、初めて対面した日だった。こ、こんな人だったの!?という驚きは特になく、普通に雑談できたのが嬉しかった。またちょくちょく会えたらいいなと思う。友達が増えるのは嬉しいねぇ。
暇だったので丸善に寄って帰った。5Fにある無印に行くにはエレベーターしか方法がないらしく、乗るための行列ができていた。あれやったら階段解放した方がよかったのでは……。でも5Fまで行くの大変か。丸善は地下1Fでよかった。散財したけど後悔はない。しゃあない。

五月十六日(日)

九時に起きて朝読書的なやつに参加しようとしてたのに、三度寝してしまった。ごめん、分かってたけど私には朝活的なものは無理だわ!起きれねぇ!
そうはいっても宅配便がくるので身支度を整えておく。しかし中々こない。もうちょっと寝とけばよかった。十一時過ぎにハヤシライスを食べる。お肉たっぷりで美味しい。
結局ワイヤレスイヤホンは十二時半頃に届いた。箱から取り出せなかったり、片方からしか音聞こえなかったりでまごまごしたけど、なんとか使えるようになった。機能が凄すぎて何か怖い。外ではちっちゃい音で聞こう。
夜は豚しゃぶ。ミョウガかけたいと思いつつ完食。まだお腹が減っているけれど、誤魔化しつつお風呂へ。上がって餅チーズ醤油を食べながら暗い旅を見る。今回めっちゃ面白いな!

一人でテキレボ反省会(感想もあるよ)

謎のうつぼ。時を戻せるなら表紙をやり直したい。

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というわけでテキレボ終わりましたね!個人的にやるべきことはやったので、ほっとしています。続編が書けたらまた参加したい。

以下殴り書きです~

◎後悔していること
・宣伝しなさすぎた。告知はこのブログのみというやる気のなさよ。いやだってTwitterのアカウントなかったしさ…。テキレボのアカウントは検索して追いかけてたけど、みんな楽しそうで羨ましかった。次はTwitterでも宣伝したい。試し読みページとかも作ればよかったね。
・書いた作品について。これはこれで気に入ってるけど、もうちょっと粘れたはず。人から意見もらった時点で書き直せばよかったんだけど、あきらめてしまった。続編はもっと面白いものを書くぞ。
・表紙はニフレルで五年前ぐらいに撮ったうつぼだよ。モノクロだからなにがなんだか分かんないね。何故この写真にしたんだ。

◎嬉しかったこと
・一冊売れたこと。注文なしを覚悟してたので、本当に嬉しかった。梱包するのも初体験でどきどきしたけど、新鮮な作業で楽しかった。読んでくれてたら嬉しい。
・書いたものが冊子になったこと。嬉しさとともに、居心地の悪さも感じた。本になっちゃったんだ~みたいな

◎次に活かすこと
・表紙を自分で作るとひどいことになると分かったので、次は誰かに頼みます。といっても誰に…。ネットで調べてみると、印刷所さんがおまかせで作ってくれたりするらしい。それか知り合いに頼めたらなーと思うけど、いきなり言ったら驚くだろうし、うーん…。
・あとから読み返して恥ずかしくならない文章を書きたい。設定・キャラ・話の展開は事前にちゃんと考えようね。書く練習も大切だね。次はミステリ要素入れたいな~

ということでお疲れさまでした!参加してる感は薄かったけど、なんやかんや楽しかったです。いつかリアルで売ってみたい。

以下買った本の感想です~

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読酌文庫「はなり亭で会いましょう」1,2
絢子と涼花の関係性がよかった。あと言わずもがなだけど、お酒と料理が超美味しそう。チキン南蛮食べたい。

ますく堂なまけもの叢書「自称読書家たちが加藤シゲアキを読まずに侮るのは罪悪である」「「おっさんずラブ」という未来予想図」
どっちも内容が濃くて面白かった。座談会の書き起こし的なものがほとんどを占めていて、熱量がすごい伝わってくる。その場で聞いてみたかったな。

以上です!買い逃したのもあるので通販しようかな~

〈どこでもないところ〉は存在する

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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「九年目の魔法」
大学生のポーリィは、自分の記憶が二重になっていることに気付く。この得体の知れない喪失感は何なのか。それを探るために、九年前の記憶を遡っていく。
チェリストのリンさんと出会ったのは、見知らぬ人の葬式だった。退屈な葬式から抜け出した二人は空想を語り合い、急速に仲を深めていく。それから何かとても恐ろしいことが起こり出す――。

みたいな話です。どこからどこまでが本当なのか、読んでるこっちまであやふやになる感じ。「記憶」が全体のキーワードになってる気がします。設定がすごいややこしいので、何回か読まなきゃ理解できないと思うけど、それが楽しい。あれはこういうことだったのか!ってなるのが快感。何回読んでも楽しめる、するめみたいな本です。

設定も面白ければ、キャラも魅力的。メインの二人(リンさんとポーリィ)は多分14歳ぐらい離れてるんだけど、やり取りが面白い。リンさんがわりと子供っぽいのがいいのかもしれない。
ちょっと頭がおか……独特な性格もよい。車を運転したり、危険な場面になると口が悪くなるところとか、少し卑怯なところも魅力(?)。
少なくとも王子様のイメージではない。本文中に「リンさんの髪の毛は風に舞わない」的な描写があったせいで、冴えないおじさんみたいなイメージで読んでた。まぁでもこれは意図的だと思います。読んで確認してみてくれ!

好き勝手書きましたが、ファンタジーやSFが好きな人はきっと刺さると思います。あと海外の児童文学が好きだった人とか。難しい設定が好きだという人にもぜひ読んでほしい。初読で理解できるかチャレンジだ!
でも話自体がめちゃくちゃ面白いので、設定が理解できなくても問題なし。何回も読んで理解できる部分が増えると、もっと楽しくなる!そんな本です。