西大路のホームには待合室がない。私は吹きさらしのベンチで、先ほど買った本を開いていた。手がかじかんでページが捲れない。最終手段としてリュックで温めていた手袋を装着する。 何とか五ページほど読み進めたところで、私は電光掲示板を見上げた。山科、…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。