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若干予想していた通り、ピザの量が多い。一個取り分けようとすると、チーズとトマトが剥がれていった。これではただの薄いパン生地だ。食べやすいけど物足りない。二、三個目も上手く取れず、でろでろになったパン生地を口に運ぶ。
そうこうしているうちに、中心にチーズの固まりができてしまった。このままでは駄目だ。マルゲリータを頼んだ意味がない。ちょっと行儀は悪いが、私はチーズを箸で載せることにした。チーズの味が口いっぱいに広がる。少しウッとなりながら、五個目のピザを口に運ぶ。そろそろ胃が限界。
となりから聞こえてくる「ごちそうさま」に焦りを覚える。ピザを二年ぶりに食べるという友達に一個押し付け、残りを気合いで片付ける。めちゃくちゃ美味しいピザではなかった。