九月に読んだ本

9/2
京極夏彦「絡新婦の理」

9/14
酉島伝法「オクトローグ」
頻繁に登場する造語によって、現実と地続きではない違う世界を読んでる感じがした。訳がわからなくなりそうなのに、話の筋は理解できるのがすごい。これが漢字の力……!二年後ぐらいにまたじっくり読み返したい。

9/16
石井光太「戦場の都市伝説」

9/18
平山夢明「デブを捨てに」
表題作もよかったけど、「顔が不自由で素敵な売女」が寂しい雰囲気で印象に残った。会話文がいい。

9/22
津村記久子「やりたいことは二度寝だけ」
津村記久子のweb連載を読んでいて、エッセイはどんな感じなのか気になって買った。何も考えずに読める。無理やりまとめなくてもいいんだな。

9/25
エイミー・ベンダー「燃えるスカートの少女」
変な設定で普遍的なことを書いているのがすごい。どこか覚えがある感情を表現してる感じ。言い回しや描写なども参考になった。他の作品も絶対読む。

9/29
作画/近藤よう子、原作/夏目漱石夢十夜
小説で好きだった話を漫画で読むと、ここまで印象が変わるものなのかと不思議になった。逆に、漫画で読んで好きになった話もある。何でなんやろう。

九月二十七日(月)

郵便局に行って発送準備をする。帰りにファミマで炒飯おにぎりを買った。温めて食べると死ぬほどおいしい。にぎってあるのに、ちゃんとパラパラだ。
午後は梱包作業。宛先が間違ってないか確認してから、再び郵便局へ。無事に届くかどきどきする。ご褒美に近所の喫茶店に行く。いつ来ても客層が謎。アイスコーヒーを飲み干して帰る。

ジャンル迷子オンリー出店してきたよ!

楽しかった~!の一言に尽きますね。ピクトスクエアというオンラインイベントは初めてだったんですが、アバターをちょろちょろ動かすのが面白かったです。人外アバターが多かったのかな。次は私も自作したい。
カートに商品が入れられないって判明したときは血の気が引いたな……。知らせてくださった方、本当にありがとうございました!!
以下、よかった点と個人的な反省点を箇条書きで挙げていきます。

よかったところ
・スペースを気軽に見て回れるところ
・特設サイトの企画が楽しかった!漂流アンソロジーは色んな作家さんを知るきっかけになったし、装丁まとめは眼福でした
・チャットでわちゃわちゃできたところ。最初と最後、広場に集まってわーっと喋るのが楽しかった。自分の店舗ではろくに声をかけられなかったので、それは心残りかな。リアルなイベントだと、「ありがとうございます」ぐらいは言えるんやけどなぁ(とかいってオフラインイベントは出たことがない。来年ぐらいは出店してみたいな~)

反省点
・店舗の設定はよく確認しようね
・漂流アンソロジー出したかった~
・無料配布のショートショート、もうちょっと早く書き上げたかった
・お品書きは果たしてあれでよかったのか。サークルカットももうちょっと凝った感じにすればよかったなぁ
・宣伝難しかった……。大分うっとうしかったかなと思いますが、もう通常営業に戻るので安心してね。
お品書きとかあげるたびに、主催者さんがリツイートしてくださるのがありがたかったです。もちろん他の方からのリツイートやいいねも、とても嬉しかったです!ありがとうございました!!

以上ですヽ(´▽`)/
二回目が開催されるなら、ぜひまた参加したいなと思っています。とても楽しかったです。主催してくださってありがとうございました!そしてお疲れさまでした!!

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閉会前の集まり。みんなアバター可愛い

九月二十五日(土)

スタッフの人と昼ごはんを食べることになってしまった。どこにしましょうかね、と烏丸をうろうろする。早く帰って寝たい。
お洒落なカフェで、坦々うどんを食べる。デザートなしは選べなくて、セットのメニューしかないらしい。これで千三百円とかふざけてる。
黙々と食べる。途中で「それどんな味ですか?」と聞いたけど、返事はなかった。おいしくなかったのかもしれない。本屋に寄りたいな、と思いながら駅で別れた。車内で課題本を読む。これ、二十時までに読み終われるか?

ジャンル迷子オンリーイベントに出るよ(新刊!新刊!)

今度『ただの短編小説』という短編集を出すことになりました(*´∀`*) 9/26開催の【ジャンル迷子オンリー】というオンラインイベントで買えますので、よろしくお願いします!詳しくは↓
pictsquare.net

『ただの短編小説』には、四つの短編が収録されています。以下、各短編のジャンル迷子ポイントを解説していきます~

「ポテトサラダ」
ポテトサラダに異様なこだわりを持つ主人公が、雑にポテトサラダを作る話です。じゃがいもの味しかしないポテトサラダが好きだぜ!という強い思いで書きました。食べ物小説でもないし、エンタメでもないし、あえていうならポテサラ小説?(そんなものはない)

「鶏の酒蒸し」
大量の日本酒を消費するために、鶏の酒蒸しを作る話です。恋愛要素もグルメ要素もあるけど、それがメインじゃなくて……。鶏の酒蒸し小説がしっくりくるかなぁ(そんなものはない)

「一緒に骨上げ」
三人称に初めて挑戦した小説です。火葬場スタッフの田代くんが、老女に振り回される話です。個人的には、老女の長台詞がお気に入り。ホラーっぽいけど、ホラーではない。エンタメに近いのかな。

「怒りに飛びこむ男」
他人の怒りが分からない男が、ある方法で理解できるようになってしまう話です。汚い描写が書けて嬉しかった。純文学ではないかなぁ。かといってエンタメでもない。一番ジャンルが分からない作品かも。

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【これだけ覚えて帰ってね】
・ジャンル迷子オンリーイベントは9/26(日)に開催
・一般参加はピクトスクエアの会員登録が必要
・見て回るだけなら無料だよ

よろしくね!

八月に読んだ本

8/3
山白朝子「エムブリヲ奇譚」
「宿で死ぬ」というアンソロジーに入ってた、『湯煙事変』が面白かったので買った。ほのぼの奇妙な話と思わせてから突き落とす感じが多い。あとやっぱりキャラがいい~

8/4
高橋源一郎「さようなら、ギャングたち」
どーうーいーうーこーとーなーのーーー。ヒントほしい。何となく思ったのは、ギャングをギャングとして書くということ、詩人を詩人として書くことというか。言葉で表現する方法みたいな。わからんが!

「仕事本 わたしたちの緊急事態日記」
人によって日記の書き方って全然違うんだなぁと思った。最後きれいにまとめてる人もいれば、日常そのままで終わってる人もいた。どんな人にも平等にふりかかってることを、日記という形で読めてよかった。あと全然関係ないけど、みんぱくで働く人の日記が読めて嬉しかったです。

8/17
イタロ・カルヴィーロ「見えない都市」
よかったところ:町の描写。存在するのかしないのか分かんないけど、読んでてわくわくした。タイトルもいい。あんまりよくなかったところ:訳の分からなさがすごい。マルコ・ポーロフビライ・ハンの関係性もよく分からん。「東方見聞録」読んだ方がいいんかなぁ。

高橋源一郎「一億二千万人のための小説教室」
私が書いている小説は、過去の小説だったのか……。何となく言わんとしていることは分かったので、とりあえず真似しよう。

8/26
「ゆびさき怪談」
きれいにオチまでまとめてる怪談もあれば、なにがなんだか分からんまま終わる怪談もあった。作家によって全然違う。個人的には最後ぼかして終わる方が好きだった。

8/27
三津田信三「幽女の如き怨むもの」
ここまで読ませておいてそんな感じで終わんの!?と思ってしまった。一応けりはついてるけども。

八月三十日(月)

ふらふらになりながら外に出た。あと三時間は帰れないので、駅前行きのバスに乗りこむ。大体の乗客は駅で降りるみたいだった。改札前のカフェに入る。アイスコーヒーの滴が付かないかひやひやしながら、借りた本を読んだ。やっぱ家で読んだ方がいいな。なんとか一編読み終え席を立つ。行くところもないので本屋へ。昨日話に出た小説を発見。買ってまた別の本屋へ。暑いなか五分ぐらい歩いたのに、百鬼夜行シリーズは置いてなかった。京極夏彦が読みたいのに……。悔しいので電車に乗って隣駅の本屋に。目当ての本を見つけて素早く帰る。トートバッグが一気に重くなった。

8/18

また丸善の古本市に行った。本当に檸檬が置いてあって慄く。本汚れへんねやろか。あんまり眺めているとミーハーな奴だと思われそうで、本に視線を戻した。前来たときより丁寧に見ていく。待賢ブックセンターの棚に「檸檬」が積まれていておかしかった。疲れたので帰る。

こんな宿には死んでも泊まりたくない『宿で死ぬ 旅泊ホラー傑作選』

朝宮運河 編『宿で死ぬ 旅泊ホラー傑作選』
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宿で必ず出てくるものといえば何だろうか。そう、ご飯である。上げ膳据え膳で食事を楽しむことこそ、旅の醍醐味だといえる。宿を舞台にした作品を集めたこのアンソロジーにも、様々なご飯が登場する。なまぐさい山女、狸汁、水っぽいトマトオムレツ。何故だろう、少しも食欲がそそられない。というか、どの作品でも食べ物が美味しそうに描写されていない。
これはどうしてだろうか。一つ思ったのは、食べ物をまずそうに描写すると、不穏な雰囲気を簡単に出せるのではないかということ。逆に、ご飯が美味しそうな描写があると、一気に怖くなってしまう。ホラーに出てくる食べ物は、まずそうに書かれなければならないのだ。
この本で一番美味しくなさそうだなと感じたのは、山白朝子の『湯煙事変』に出てくる料理だ。小石と白髪が交ざった白飯に、泥水のにおいがする味噌汁なんて、私だったら死んでも食べたくない。
そんな絶望のご飯を食べさせられるのは、和泉蝋庵(旅本書き)と、荷物持ち(博打好き)の耳彦だ。ここの宿、飯が最悪なら部屋も最悪なのだ。布団は蚤だらけだし、天井は蜘蛛の巣だらけ。おまけに行灯の油は、どろどろに黒くなっている。近くにある温泉なんて、夜に入れば戻ってこられないという曰く付き。
蝋庵に命令され、渋々温泉に入ることになった耳彦の「おそろしい、けれど湯が心地よいから肩まで入ろう」という、どこかズレてる感想がよかった。怪異を「いつものことだしね」で片付けるくだりもいい。
底本は『エムブリヲ奇譚』という短編集。時代小説とは思えないぐらい読みやすいし、二人の仲が良いんだか悪いんだか分からなさも最高なので、ぜひ手に取ってほしい。ほのぼの奇妙なだけでなく、切なさとえげつなさもあるよ。
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八月十五日(日)

昼間はずっと高校野球を観ていた。何年か前から、私は明徳義塾を応援すると決めている。なぜかというと、中学のとき明光義塾に通っていたからだ(明光義塾明徳義塾、似てるでしょ?)。明徳義塾という字面を見ると、塾の楽しい思い出がよみがえる。全然関係ないじゃんとか言うな。
パソコンをカチャカチャしながら観ていたのだが、正直まったく捗らない。それでも中盤まではパソコンの画面見てる時間の方が長かったけど、六回から本格的に目が離せなくなってきた。
リビングでごろごろしている母は、さっきから負けている方を応援している。「岐阜商業、点入れてほしいなぁ」と言っていたかと思えば、「明徳一点はよ返しいやぁ」と言っている。何回寝返るつもりだろう。気持ちは分からないでもないけど、腰を据えて応援してよと言いたくなる。
九回裏、岐阜商のピッチャーが打たれて顔を歪めていた場面が忘れられない。必死に我慢しているのにそれでも泣いてしまう、という泣き方だった。いい顔だなぁ。


というわけで、今週のお題「好きなスポーツ」でした。